Ⅰ綜説
ペニシリンと眼疾患に就て
長谷川 俊明
pp.185-192
発行日 1948年10月20日
Published Date 1948/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200272
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ペニシリンの適應症Penicillinの作用は菌の種類で異る。葡萄状球菌,蓮鎖状球菌,肺炎双球菌,腦脊髓膜炎菌,淋菌,紡錘状菌,放線状菌,脾脱疽菌及黴毒スピロヘータ,黄疸出血性スピロヘータ等が今日迄知られた主なる敏感の病原體である。
Penicillin無效の感染症はグラム陰性桿菌(インフルヱンザ菌,緑膿菌,肺炎桿菌,大腸菌,赤痢菌,腸チフス菌,パラチフス菌)感染症,結核,軟性下疳等である。P.の適應症は大體ズルフォンアミドのそれと一致するが,黴毒其他のスピロヘータ病,紡錘状菌感染には,S.劑は無効でP.のみが有效であり,インフルヱンザ菌,肺炎桿菌感染,軟性下疳等にはS.劑のみ有効でP.は無效である。
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