Japanese
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特集 新しい手術手技の現状と今後の展望
硝子体手術―Chemical vitrectomy
Chemical vitrectomy
塚原 康友
1
Yasutomo Tsukahara
1
1神戸大学大学院医学研究科外科系講座眼科学分野
pp.172-175
発行日 2011年2月15日
Published Date 2011/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103539
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はじめに
硝子体手術は,混濁した硝子体の切除による光路の再建を目的として始まった。その後,手技,器材の発達によって適応が広がり,網膜疾患の治療が主な目的となってきた。その際には硝子体の網膜表面からの除去が重要となるが,現在の手術手技で確実に侵襲なく除去するのは不可能といってよい。それを可能にするため用手的手術手技でなく,酵素などで化学的に網膜表面から硝子体を分離させる方法が現在までにいろいろ試みられている。また,欧米ではそのための薬物の治験が現在すでに進行している。本項ではそれらに対する現在までの試み,および今後の展望について概説する。
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