コラム 私のこだわり
網膜疾患と静的自動視野検査
飯島 裕幸
1
1山梨大学
pp.249
発行日 2008年10月30日
Published Date 2008/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102496
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網膜疾患診療において,視野計,なかでもHumphrey視野計など静的自動視野計による検査を利用される先生方はまだ少ないのではないでしょうか。糖尿病網膜症でも,網膜静脈分枝閉塞症あるいは加齢黄斑変性症でも,眼底を注意深く観察し,形態学的な検査として2種類の造影検査とOCT検査を行えば,ほとんどの疾患で診断は可能です。またどれだけ見えているかという機能面は,もっぱら視力測定で評価できます。そのようにお考えの先生方が多いと思います。
私は網膜疾患の専門外来で,ほとんどの場合Humphrey視野計中心10-2または中心30-2検査をオーダーします。それは患者さんの自覚症状である「見にくさ」が,視力測定と眼底観察だけでは,十分には理解できないことをしばしば経験するからです。
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