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特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (3)
一過性の浅前房と近視化を呈した全身性エリテマトーデスの1例
Transient myopia and shallow anterior chamber in a case of systemic lupus erythematosus
三宅 太一郎
1
,
堀尾 和弘
1
,
西田 保裕
1
,
岡田 明
1
,
林 理
1
,
岩見 達也
1
,
山出 新一
1
,
可児 一孝
1
Taichiro Miyake
1
,
Kazuhiro Horio
1
,
Yasuhiro Nishida
1
,
Akira Okada
1
,
Osamu Hayashi
1
,
Tatsuya Iwami
1
,
Shinichi Yamade
1
,
Kazutaka Kani
1
1滋賀医科大学医学部眼科学教室
1Dept of Ophthalmol,Shiga Univ of Med Sci
pp.555-558
発行日 2003年4月15日
Published Date 2003/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410101193
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要約 23歳女性に発熱と霧視が突発した。以前は正視で,両眼とも1.5の視力があったという。内科で腎盂腎炎と診断され,抗生物質の投与を受けた。霧視が続いたために,発症から8日後に受診した。両眼に浅前房があり,約-4.5Dの近視があった。眼圧と眼底はほぼ正常であった。その4日後に左右眼の屈折は約-5.5Dになり,前房深度は右1.85mm,左1.69mmであった。超音波生体顕微鏡(UBM)で,毛様体浮腫があった。全身検査で抗核抗体などが陽性であり,全身性エリテマトーデス(SLE)の診断が確定した。副腎皮質ステロイド薬などの全身投与で,近視,浅前房,毛様体浮腫は約1か月で消失した。SLEによる毛様体浮腫で水晶体が前進したことが近視化の原因であると推定した。
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