特集 白内障手術の傾向と対策―術中・術後合併症と難治症例
Ⅲ.ハイリスク症例―私はこうする
瞼裂狭小眼,deep set eyeの白内障
宮本 孝文
1
1明瞳眼科クリニック
pp.158-160
発行日 2004年10月30日
Published Date 2004/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410100807
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はじめに
瞼裂狭小眼とdeep set eye(奥目)は白内障手術,特に超音波乳化吸引術(phacoemulsification and aspiration:PEA)において,眼内での手術器具の操作性が悪くまた開瞼不良や灌流液の瞼裂内貯留による視認性の低下で,後囊破損などの合併症を引き起こす可能性が高まる。これらには耳側切開が有効であるが,わが国では上方か利き手より斜めからの切開を選択する術者が多く1),本稿ではこのような症例に対して,PEAの上方強角膜切開を中心とした注意点を述べたい。
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