連載 他科との連携
専門領域を越えたお付き合い
東原 尚代
1
1京都府立医科大学眼科
pp.44-46
発行日 2004年1月15日
Published Date 2004/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410100510
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ちょっといい話 その1「アカントアメーバ角膜炎」
装っても無駄ですぞ!
ある日の外来。他院からアカントアメーバ角膜炎の疑いで患者さんが受診されました。前医のドクターは当初,円板状角膜炎の診断で治療されましたが,投薬にもかかわらず悪化していることからアカントアメーバ角膜炎を疑われたようでした。
細隙灯顕微鏡検査での所見は,強い毛様充血と角膜浮腫を伴った角膜中央部の強い混濁があり,確かに円板状角膜炎に酷似しています。しかし,よく観察しますと,角膜神経への細胞浸潤(radial keratoneuritis)があります。これは間違いないようです。
「アメーバ君,装っても無駄ですぞ! その姿を暴いてみせましょう!」
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