産婦人科医療--明日への展開 診断基準--新しい局面
Ⅱ.産科篇
胎児の肺成熟
樋口 誠一
1
,
後藤 薫
1
,
平野 秀人
1
,
成田 章子
1
,
安藤 郁子
1
Motokazu Higuchi
1
1秋田大学医学部産科婦人科学教室
pp.719-724
発行日 1983年10月10日
Published Date 1983/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206883
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1971年Gluckらによる羊水中の肺サーファクタント(以下,肺「サ」と略す)測定法の開発は新生児死亡のうちでも最も頻度の高い新生児呼吸窮迫症候群(RDS)の出生前診断を可能ならしめると同時に,以後の胎児診断学の発展に大きな役割を果たしてきたことはすでに周知の事実である。以来,種々の羊水肺「サ」の測定法が開発され,応用されているが,これらの測定法が必ずしもすべての施設において正しく理解され,かつ利用されているとはいえないのが現状のように思われる。本稿においては,今まで開発されたうちでも最も繁用されている方法や今後応用される機会が多くなると思われる方法について,その測定法の詳細と診断基準,およびその利点,欠点について,紙面のゆるすかぎり,くわしく述べてみたい。
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