特集 エコー 診療マニュアル
婦人科
6.内膜症
本田 育子
1
Ikuko Honda
1
1東海大学医学部産婦人科
pp.1368-1370
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904971
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卵巣と子宮間の癒着像(図1)
子宮内膜症Ⅲ,Ⅳ期例では,卵巣は子宮の後方に癒着し,チョコレート嚢胞の存在は卵巣を巻き込み,排卵や卵子のpick-upが障害される。子宮内膜症の超音波診断では,この卵巣の癒着とチョコレート嚢胞の判定がポイントとなる。図1は経腟超音波横断走査で描出された子宮と右卵巣を示している。図1Aは卵巣と子宮の間に腸管の動きが認められ,卵巣と子宮の間に癒着はないと判定される。卵巣にチョコレート嚢胞は認められない。図1Bの右卵巣は子宮側方に接して描出され,経腟プローブを移動させても子宮と卵巣の間にずれは生じす,子宮と卵巣は一緒に動き,卵巣と子宮の間に癒着ありと判定される。卵巣にチョコレート嚢胞は認められない。
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