今月の臨床 —どこまで可能か—悪性腫瘍治療と妊孕能温存
子宮頸癌
2.子宮頸部浸潤癌 2)浸潤癌における妊孕能温存手術
岡元 一平
1
,
櫻木 範明
1
,
藤本 征一郎
1
1北海道大学医学部産婦人科
pp.969-973
発行日 2002年8月10日
Published Date 2002/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904700
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はじめに
近年,リンパ節転移頻度が低く予後が良好である早期子宮頸部浸潤癌に対しては,広汎性子宮全摘術よりも手術侵襲の小さい拡大(準広汎)子宮全摘術や単純子宮全摘術などの縮小手術を適応することが検討されている.また,生殖年齢にある若年者の治療においては,初期浸潤癌の増加に伴って妊孕能温存を考慮した治療が要求される機会が多くなると思われる.しかし,いたずらに機能温存を追求するあまりに根治性を失ってはいけない.本稿では子宮頸部浸潤癌における保存的治療(妊孕能温存)について紹介し,その適応の限界について解説をしたい.
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