今月の臨床 —どこまで可能か—悪性腫瘍治療と妊孕能温存
子宮頸癌
1.子宮頸部前癌病変 3)円錐切除術は頸管無力症の原因となるか
平松 祐司
1
1岡山大学大学院医歯学総合研究科産科・婦人科学教室
pp.960-963
発行日 2002年8月10日
Published Date 2002/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904698
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はじめに
子宮癌検診の普及や近年の晩婚化現象の影響もあり,妊婦や子宮温存を希望する年代の女性に子宮頸部の初期癌が発見される頻度が上昇してきているように思われる.そして,病巣が大きい場合,頸管内病巣で観察の困難な場合,細胞診と組織診が一致しない場合には円錐切除(以下,円切)の適応となる.この場合には癌治療だけでなく,現在のあるいはその後の妊娠に対する配慮も必要になる.
今回のテーマは,円切が頸管無力症の原因となるかということであるが,既往円切例と妊娠中の円切について概説する.
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