今月の臨床 子宮内膜症治療のストラテジー
総論
3.治療に必要な病因・病態の理解
石丸 忠之
1
1長崎大学医学部産婦人科学教室
pp.1308-1312
発行日 2001年12月10日
Published Date 2001/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904491
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
子宮内膜症は子宮内膜およびその類似組織が子宮腔以外の場所(主として骨盤腔)に存在する病態である.この異所性子宮内膜組織の存在によりmacrophage(Mφ)やcytokineが誘導され,その結果,種々の症状が惹起され,患者を悩ませる.その主な症状としては疼痛(月経痛,性交痛,非月経時の腰下腹部痛)と不妊が挙げられる.そこで本稿では,骨盤子宮内膜症の治療の対象として疼痛と不妊を取り上げ,各々の発症原因(病因)について概説する.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.