臨床経験
卵巣未熟奇形腫12例の臨床的検討
朝野 晃
1
,
石垣 展子
1
,
早坂 篤
1
,
丹野 治郎
1
,
藤田 信弘
1
,
大井 嗣和
1
,
明城 光三
1
,
和田 裕一
1
1国立仙台病院産婦人科
pp.1434-1437
発行日 2000年12月10日
Published Date 2000/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904216
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卵巣未熟奇形腫12例を対象として臨床的検討を行った.患者の年齢は15〜30歳で,平均年齢は21.5歳であった.主訴は腹部腫瘤と腹部腫瘍,腹痛が多かった.臨床進行期は11例がⅠa期で1例はgliomatosis peritoneiを認めるⅢb期であった,腫瘍重量は230〜3,470gであり,全例片側発生で左右差は認めなかった.手術は,患側の腫瘍核出術を3例,患側の卵巣摘出を1例,患側の付属器切除を8例に行い,対側卵巣の楔状切除を7例に行った.全例,妊孕性は保存した.また,治療後の出産例は12例中2例であった.転帰は,1年以上観察可能だった10例には再発は認めなかった.
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