原著
胎児食道の超音波断層像所見について
村尾 文規
1
1庄原赤十字病院産婦人科
pp.944-948
発行日 2000年7月10日
Published Date 2000/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904094
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妊娠14週から40週の妊婦312名を対象として,胎児食道の超音波断層像,その発育および蠕動運動について検討した.出生前,食道は胃胞と連続する管状様構造物として描出された.妊娠24週以前は,高輝度の線状エコーが並行するパターン,それ以降は,高輝度の線状エコーによって層状を呈するエコーパターンとして描出される頻度が有意に高いことがわかった(p<0.001).この管状様構造物の輝度や口径の変化から,その蠕動運動のあることが示唆された.また,食道の短径の発育と胎齢との間に相関が認められた(r=0.644).
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