今月の臨床 ホルモン療法のピットフォール—あなたの方法は間違っていませんか
不妊治療
2.クロミフェンの増量,長期投与は
木元 正和
1
,
深谷 孝夫
1
1高知医科大学産科婦人科
pp.138-140
発行日 2000年2月10日
Published Date 2000/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903920
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クエン酸クロミフェン(CC)は排卵誘発の第1選択薬で,無排卵性周期・希発月経・第1度無月経などに対して広く用いられている薬剤である.CCはエストロゲン受容体の拮抗剤であり,その特性を利用し視床下部からのGn-RH産生を増加させる.さらにGn-RHが脳下垂体性腺刺激ホルモン分泌を促進することにより卵胞が成熟する.CC投与時に留意すべき点は,CCはエストロゲン受容体の拮抗剤で視床下部以外にエストロゲンが作用すべき部位にも影響を与えることである.CC治療では高排卵率にもかかわらず妊娠率が低く,漫然と投与を続けることは望ましくない.本稿では,CC治療時に陥りやすいピットフォールおよび解決法ついて述べる.
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