今月の臨床 胎盤異常と臨床
産科異常と胎盤病理
1.合併症妊娠の胎盤病理
中山 雅弘
1
1大阪府立母子保健総合医療センター検査科
pp.48-52
発行日 2000年1月10日
Published Date 2000/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903893
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胎盤は母児の共有物であり,母体の疾患や胎児の発育とその異常に大きくかかわる.今回のテーマは合併症妊娠の胎盤所見である.とくに,妊娠中毒症と糖尿病と自己免疫疾患を中心に述べる.これらの胎盤病理所見は,以前より詳しく記載されているが,最近では,妊娠中あるいは妊娠前から十分に管理がなされていることが多く,典型的な異常所見がみられることは少なくなってきている。.然ながら母児ともに健康な状態で十分に管理された例は胎盤も正常のことが多い.したがって,胎盤の観察は,妊娠中の管理の適切さのバロメーターとも考えられる.
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