グラフ 目でみる胎盤の診断学・6
妊娠合併症と胎盤
岡 知子
1
,
荻田 幸雄
1
Tomoko Oka
1
,
Sachio Ogita
1
1大阪市立母子センター
pp.410-411
発行日 1986年6月10日
Published Date 1986/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207393
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妊娠合併症として比較的多い糖尿病は,しばしば巨大児,RDS,あるいは胎盤機能不全などをきたす点で重要で,これらは母体の罹病期間,あるいは重症度によって異なってくる。したがって,胎盤の形態もその程度により様々で,組織学的に絨毛間質にHoffauer細胞,collagen fiberが多く認められることがある。これらの組織学的所見は密接に胎盤機能と関連すると考えられ,梗塞・石灰化は正常胎盤のそれと大差はない。肉眼的な糖尿病胎盤の特徴としては重量が大きいこと,しかも浮腫状を呈することにある。
以下,呈示した写真の症例の病歴を記す。
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