連載 OBSTETRIC NEWS
胎児体重推定と肩甲難産
武久 徹
pp.1522-1523
発行日 1999年12月10日
Published Date 1999/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903871
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産科医が経腔分娩の際に最も恐れているものの一つに肩甲難産がある.分娩前に肩甲難産を予知し回避する有効な方法はないが,分娩前の超音波診断による胎児体重推定(EFW)で肩甲難産を回避しようという試みが日常診療でしばしば採用される.「EFWが4,000 g以上の場合に帝王切開(帝切)を行うべきか?」に関し,本誌でも文献的考察に基づいての私見を紹介した(臨婦産50巻12号,1996年;51巻1〜3号,1997年).
しかし,超音波診断によるEFWは不正確であり.超音波診断のデータのみでの臨床的決断は不必要な帝切につながる可能性がある.
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