今月の臨床 不正性器出血—原因と対応
腫瘍
3.子宮肉腫
日浦 昌道
1
1国立病院四国がんセンター婦人科・臨床研究部
pp.1376-1378
発行日 1999年11月10日
Published Date 1999/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903826
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子宮肉腫は子宮内膜間質肉腫,平滑筋肉腫,悪性上皮性・間葉性混合腫瘍に大きく分類されている.本疾患は子宮体部悪性腫瘍の数%を占め,比較的まれであるが,各種治療に抵抗し,きわめて予後不良である.子宮体癌に比し,術前診断は困難で,子宮筋腫として診断されて開腹時に本腫瘍と判明されることがほとんどである1).このように臨床症状,診断,進展経路,治療およびその管理などを含めて多くの課題がある.女性の平均寿命の高齢化や子宮体癌検診の普及と啓蒙に伴い,今後子宮肉腫はさらに増加すると予想され,治療成績の改善のためには早期発見と適切な治療が望まれる.不正出血を主訴とする患者が来院した場合に,子宮肉腫をいかに診断すべきかその対応を自験例を加えて記載する.
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