今月の臨床 胎児へのlife line臍帯
臍帯の基礎
3.臍帯血流の生理
池田 智明
1
1宮崎医科大学産婦人科
pp.892-895
発行日 1999年7月10日
Published Date 1999/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903704
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臍帯は,物質交換やホルモン産生の場所である胎盤と胎児の間を結ぶ,まさに生命線である.臍帯血流の生理は,ヒツジ胎仔を使った動物実験やヒトの胎盤還流実験により研究されてきたが,胎児生命への重要性のわりには,まだ解明されていないことが多い.
臍帯血流量は,妊娠後期のヒト胎児では110〜125ml/min/kgといわれ,心拍出量(450ml/min/kg)の25〜30%にあたる.この体重当たりの値は,妊娠後半期では比較的一定であり,妊娠が進行するにつれて,胎児の体重増加とともに臍帯血流量も増加する.
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