今月の臨床 婦人科外来
内分泌疾患・不妊症患者の診療
9.AIHのタイミングと方法
後藤 栄
1
,
廣瀬 雅哉
1
,
野田 洋一
1
1滋賀医科大学産科婦人科
pp.538-541
発行日 1999年4月10日
Published Date 1999/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903620
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●はじめに
人工授精(artificial insemination)とは,妊娠を目的に,性交によらず人工的に精子(精液)を女性性管内に注入することをいう.何らかの原因によって卵子への到達精子濃度が低下することが不妊原因となっている場合,腟より上流の女性性管内に直接精子を注入することにより確率的に卵子に到達する精子濃度を上昇させようとするものである.人工授精は注入精子の提供者が配偶者かどうかにより2種類に大別される.すなわち夫の精子を用いるものを配偶者間人工授精(artificialinsemination with husband's semen:AIH),夫以外の提供者の精子を用いるものを非配偶者間人工授精(artificial insemination with donor'ssemen:AID)とよぶ.本稿ではとくにAIHついて解説をする.
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