今月の臨床 新生児トラブルの初期対応—産科医へのアドバイス
全身状態の異常
4.嘔吐・吐血
川口 千晴
1,2
,
志村 浩二
1
1静岡県立こども病院未熟児新生児科
2奈良県立医科大学新生児集中治療部
pp.256-257
発行日 1999年3月10日
Published Date 1999/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903558
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新生児は,解剖学的および機能的特性から溢乳しやすく,そのため嘔吐は新生児室において高頻度にみられる.その多くはとくに治療を要しない生理的嘔吐であるが,ときに重篤な疾患の唯一の症状であることがあり,適切な検査・処置が予後を左右する.
プライマリケアとして最も重要な点は,生理的嘔吐と病的嘔吐を鑑別し,児を専門施設に搬送する是非とその時期を逸しないことである.以下,鑑別に必要な診察のポイントおよび検査・処置について記述する.
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