今月の臨床 GnRH療法の新展開
GnRHアゴニスト療法のコンプライアンス
1.副作用・随伴症状—何が問題か
中村 幸雄
1
,
安藤 索
1
1杏林大学医学部産婦人科
pp.202-204
発行日 1999年2月10日
Published Date 1999/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903543
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GnRHは10個のアミノ酸がペプチド結合したデカペプチドで,そのなかの一部のアミノ酸を置換することによりGnRHアナログをつくることができる.
現在,わが国で臨床使用可能なGnRHアゴニストは,6位のアミノ酸(Gly6)をD型アミノ酸に置換,さらに10位のアミノ酸(Gly10)に修飾を加えるか取り外した(des-Gly10)ものがある.これらアミノ酸の置換により血中分解酵素(aminope—ptidase)への抵抗性増大,アルブミン結合性増加による血中からの排泄遅延,またGnRH受容体への結合能が著しく増加する.GnRHそのものの血中半減期は約2分であるが,このようなGnRHアナログのなかでもブセレリンは約120分と大幅に延長し,生物学的活性も天然型に比し数100倍となっている.
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