症例
子宮腟部円錐切除既往を有し早産に至った4例
伊藤 友美
1
,
石川 薫
1
1名古屋第一赤十字病院産婦人科
pp.999-1002
発行日 1998年7月10日
Published Date 1998/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903356
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子宮腟部円錐切除既往を有し早産に至った4例の臨床経過は,胎胞脱出,PROM,絨毛膜羊膜炎と多様であった.子宮腟部円錐切除既往が早産を惹起する機序は,子宮頸管切除による①外傷性子宮頸管無力症,②子宮頸管の上行性感染に対する防御作用の破綻からの絨毛膜羊膜炎などが推測されている.したがって子宮腟部円錐切除既往妊娠の周産期管理では,①外傷性子宮頸管無力症の経腟超音波による早期発見と治療,②上行性感染に対する対策として子宮頸管炎・腟炎への適切な対応などがポイントとなろう.
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