今月の臨床 経腟超音波を使いこなす
産科での活用
4.子宮外妊娠の診断
岡本 一
1
1筑波学園病院産婦人科
pp.416-424
発行日 1998年4月10日
Published Date 1998/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903230
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子宮外妊娠は近年,診断技術の向上に伴い,その早期診断によって重症化したショック症例は減少している.そして,ひいては保存手術によって妊孕性の維持が期待できる症例も増加している.子宮外妊娠の診断技術の向上の主な要因は,妊娠診断薬の感度の向上,骨盤腹腔鏡の普及,超音波断層装置の進歩にあるといえる.なかでも超音波断層装置の進歩には,とくに解像度の改善が診断にあたって大きな役割を果たし,さらに経腟走査超音波の登場がそれに拍車をかけた.
子宮外妊娠の着床部位別発生頻度は,卵管峡部〜采部が約90%,卵管問質部,卵巣がそれぞれ約5%,腹膜が約1%程度といわれている1).
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