今月の臨床 子宮筋腫—最新情報
治療法の選択
6.帝王切開時の核出術は是か非か
中林 正雄
1
,
塩﨑 祐理子
2
,
武田 佳彦
2
1東京女子医科大学母子総合医療センター
2東京女子医科大学産婦人科
pp.1306-1308
発行日 1997年12月10日
Published Date 1997/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903116
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子宮筋腫合併妊娠は,妊娠に合併する婦人科良性腫瘍として比較的高率に認められる疾患である.妊娠経過においては切迫流早産の原因となるなどさまざまな問題を呈し,分娩時,筋腫の存在が分娩障害となり帝王切開となることも多い.帝王切開時の筋腫核出術は多量出血を伴いやすく,一般的には行われないことが多いように思われる.しかし,分娩障害をきたすような筋腫は核出の有無を問わず術後合併症を起こしやすく,その対応が困難な場合が少なくない.
今回は最近3年間の当センターにおいて,筋腫による分娩障害のため帝王切開術を選択した症例をもとに,帝王切開時に筋腫核出術を施行することの是非について検討した.
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