今月の臨床 妊娠初期を診る
妊娠の診断はどうするか
2.hCG微量診断の有用性とピットフォール
丸尾 猛
1
,
本山 覚
1
1神戸大学医学部産科婦人科
pp.1028-1030
発行日 1997年10月10日
Published Date 1997/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903048
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妊娠補助診断法としてのhCG測定は産婦人科臨床では不可欠なものであり,近年hCG測定の感度,特異度,精度,操作性ならびに測定時間短縮面から著しい改良がなされてきた.現在,日常臨床ではEIA(enzyme immuno assay)法の応用により感度50mIU/ml,ワンステップ操作,測定時間2〜3分仕様のものが汎用されているが,さらに子宮外妊娠などの異常妊娠の早期診断や体外受精後の管理ならびに絨毛性疾患の管理では,より高感度の微量hCG測定系が要求され,現在多くの測定キットが開発されている(表1).本稿ではこのような現況での微量hCG測定の意義とそれに伴う注意点について当教室での知見と諸家の報告をもとに解説したい.
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