今月の臨床 産科における検査法—有用性と再評価
妊娠末期
5.部分常位胎盤早期剥離のエコー診断はどこまで可能か
赤松 信雄
1
1姫路赤十字病院産婦人科
pp.870-873
発行日 1997年8月10日
Published Date 1997/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903007
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筆者は1978年に常位胎盤早期剥離の超音波断層像を報告した.胎盤は異常に大きく,淡い胎盤エコー内に混在して不規則な形態をした大小不揃いのecho free spaceがみられた.胎児はすでに死亡しており,胎盤内のecho free spaceは出血した血液を示しているものと考えた1).この症例は陣痛強化して2時間後に経腟分娩した.娩出した胎盤の大部分が剥離していた.
その後,3例の部分常位胎盤早期剥離を経験し,1982年にその超音波断層像も報告した2).胎盤の腫大,胎盤と子宮筋層との間に薄いecho freespaceや胎盤と子宮筋層との間にecho weekspaceを観察した.
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