今月の臨床 産科における検査法—有用性と再評価
妊娠初期
3.抗リン脂質抗体検査は不育症診断にどこまで有用か
豊島 究
1
1社会保険埼玉中央病院産婦人科
pp.800-803
発行日 1997年8月10日
Published Date 1997/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902992
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抗リン脂質抗体と不育症の関連が指摘されてからすでに10年以上になり1),抗リン脂質抗体症候群を定義する臨床像のひとつに不育症が挙げられていることから,産婦人科医の関心も高くなっている.その間にさまざまな抗リン脂質抗体検査法や,抗リン脂質抗体と不育症との関連が検討されたが,いまだにどの検査法が最も有用で,どうして流産や胎児死亡を起こすのか結論がでていない.そこで本稿では,抗リン脂質抗体検査と不育症の関係についての現状を問題点を挙げながら整理していきたいと思う.
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