症例
巨大子宮内嚢腫を形成した子宮の腺線維腫の1例
菊川 美一
1
,
山内 智文
1
,
馬場 元子
1
,
日高 康弘
1
,
服部 淳夫
2
,
飛岡 弘敏
3
1札幌社会保険総合病院産婦人科
2札幌社会保険総合病院病理
3札幌医科大学医学部病理学第2
pp.457-460
発行日 1997年4月10日
Published Date 1997/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902910
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
過多月経,月経困難症を主訴に受診し,子宮内に大きな嚢腫を形成していた子宮体部の腺線維腫(uterine adenofibroma)を経験した.腺線維腫は,ミュラー管混合腫瘍の範疇に入る良性腫瘍で,非常にまれな疾患である.術前,子宮腟部・子宮体部の細胞診で悪性を示さず,子宮筋腫と強度の貧血を合併していた.再度の子宮体部細胞診にて腺線維腫を疑わせる所見が得られた.腹式子宮全摘術を施行し,現在経過良好である.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.