今月の臨床 不妊治療—ここが聞きたい
男性不妊
6.男性不妊症の体外受精の適応は?
小林 俊文
1
,
久慈 直昭
1
,
吉村 泰典
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科
pp.1416-1419
発行日 1996年11月10日
Published Date 1996/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902732
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
精液検査において異常を認める不妊カップルから体外受精の相談を受けることは,不妊症診療に携わる医師であれば日々の診療で頻繁に遭遇する.ではいったいどのように患者に説明を行うかとなると,明確に論理的な答えを出すことは非常に難しいと言わざるをえない.すぐに体外受精をすすめたほうがよい場合もあり,検査をすすめるべき事例や,他の治療法をまず施行すべき事例も存在する.
男性不妊に対して体外受精を応用する場合,多くの症例で顕微授精法を施行することになるため,ここでは顕微授精法を前提とした体外受精を,いつ,どのような患者に適用すべきかを,その有効性と限界,そして危険性の面から解説する.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.