今月の臨床 不妊治療—ここが聞きたい
排卵誘発
3.HMG製剤とFSH製剤の使い分けは?
吉田 博
1
1札幌厚生病院
pp.1366-1368
発行日 1996年11月10日
Published Date 1996/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902712
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閉経後婦人の尿から抽出したHMG製剤は強力な排卵誘発作用を有し,現在わが国においても広く用いられている.1975年にヒュメゴン®が導入されたのを皮切りに各種のHMG製剤が使用可能になるとともに,現在ではLH成分をほとんど含まないFSH製剤も使われている.さらに遺伝子工学の技術を用いて作製したLH成分をまったく含まない遺伝子組換え型ヒト卵胞刺激ホルモン製剤(recombinant FSH)も現在臨床試験中である.
一方,HMG製剤ならびにFSH製剤には,卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発症や30%にも及ぶといわれる多胎妊娠率などの問題も多く,その使用に際しては十分な注意を払う必要がある.
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