生涯研修セミナー 子宮筋腫
腹式単純子宮全摘術のコツ
関場 香
1
,
江口 勝人
1
,
林 耀庭
1
Kaoru Sekiba
1
1岡山大学医学部産科婦人科学教室
pp.670-675
発行日 1988年7月10日
Published Date 1988/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207829
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子宮筋腫は婦人科外来を訪れる患者の5〜10%を占め,また剖検例では30歳以上の婦人の約20%に認められると言われており,最も頻度の高い良性腫瘍であり,婦人科領域における代表的な疾患の一つである。子宮筋腫は良性ではあるが腫瘍であるため,その発生部位,大きさによっては,妊孕性の障害,つまり不妊,流早産の原因となる一方,月経の異常や尿路障害あるいは壊死,感染などの続発性変化が発生し,様々な障害を来して,患者の健康を損ねる結果となる。子宮筋腫の治療は外科療法が主であるが,年齢,挙児希望の有無,症状などにより,症例に応じて,術式を決定することが重要である。本稿では子宮筋腫において,腹式単純子宮全摘術の適応とその術式について述べることとする。
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