今月の臨床 安全な婦人科手術をめざして
子宮の手術
腹式単純子宮全摘術における術中・術後合併症とその対策
樋口 壽宏
1
,
藤井 信吾
1
1京都大学大学院医学研究科器官外科学婦人科産科学教室
pp.699-701
発行日 2005年5月10日
Published Date 2005/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100317
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はじめに
腹式子宮全摘術は,浸潤子宮頸癌を除く各種産婦人科疾患に対して広く適用される基本術式である.近年,腹腔鏡補助下腟式子宮全摘術の普及に伴い腹式子宮全摘術の施行頻度は減少しつつあるが,内視鏡手術においても骨盤内臓器の操作は開腹手術と何ら変わりなく,症例によっては内視鏡操作では制御できない合併症が発生することがある.この場合,腹式単純子宮全摘術を含めた対応が迅速に求められることも多く,患者に対して責任を負うべきすべての婦人科手術医は腹式子宮全摘術を確実にマスターしておく必要がある.
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