今月の臨床 体外受精マニュアル—新しく始める人へのアドバイス
体外受精の合併症とその対策
3.多胎
佐藤 章
1
,
遠藤 力
1
,
北野原 正高
1
,
星 和彦
1
1福島県立医科大学産婦人科
pp.1097-1102
発行日 1995年8月10日
Published Date 1995/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902231
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●はじめに
EdwardsとSteptoeらによって世界で初めて体外受精によるLouise Brownの誕生以来,世界的に体外受精・胚移植(In vitro fertilization andembryo transfer:以下IVF-ETと略す)が施行され,現在では世界で数万人のIVF-ETによる出生が報告されている.その後,配偶子卵管内移植(gamete intrafallopian transfer:以下GIFTと略す)や接合子卵管内移植(Zygoto intrafallopiantransfer:以下ZIFTと略す)など生殖補助医療技術(Assisted reproductive technology:以下ARTと略す)の進歩によりさらに不妊症治療は進歩してきている.これらARTの合併症として,流産,子宮外妊娠,多胎,卵巣過剰刺激症候群などがある.ここでは,多胎妊娠について,わが国と諸外国の現状と,問題点,その対策について記載する.
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