原著
周産期におけるB群連鎖球菌感染症
京野 広一
1
,
星 和彦
1
,
星合 昊
1
,
斉藤 晃
1
,
長池 文康
1
,
桃野 耕太郎
1
,
森 良一郎
1
,
上原 茂樹
1
,
対木 章
1
,
劉 雪美
1
,
遠藤 力
1
,
河野 秀昭
1
,
佐藤 章
1
,
鈴木 雅洲
1
,
山根 誠久
2
,
結城 雅子
2
,
大友 泰郎
3
Koichi Kyono
1
,
Masahisa Yamane
2
,
Yasuro Otomo
3
1東北大学医学部産科学婦人科学教室
2東北大学医学部中央検査部細菌室
3由利組合総合病院
pp.71-73
発行日 1983年1月10日
Published Date 1983/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206752
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新生児の感染症は特異的症状に乏しく,その診断が困難で,しばしば敗血症や化膿性髄膜炎に至り,医療の進んだ現在でもなお死亡率が高く,重篤な後遺症を残すことが多い。1973年J.Pediatrics誌にB群溶連菌(以下GBSと略す)の疫学及び新生児敗血症や化膿性髄膜炎の症例が次々と報告されて以来,わが国でもGBSによる新生児感染症の報告がみられるようになりGBS感染症の重要性に対して認識が高まってきている。しかし,わが国における疫学調査はいまだ十分でない。そこで我我は東北大学医学部附属病院(宮城県)と由利組合総合病院(秋田県)の2施設で腟炎の外来患者・3rd trimester妊婦・出生直後の新生児の菌保有率を検討し,周産期のGBSの現状,対策について若干の考察を加えたので報告する。
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