今月の臨床 難治性合併症を診る—婦人科
難治性感染症
25.ヘルペス感染症
菅生 元康
1
1長野赤十字病院産婦人科
pp.1258-1259
発行日 1994年10月10日
Published Date 1994/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901926
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性器ヘルペス
産婦人科で難治性ヘルペス(ウイルス)感染症といえば性器ヘルペスがその代表と思われる.性器ヘルペスはヘルペスウイルス科に属する単純疱疹ウイルス(herpes simplex virus, HSV)が性器に感染し,発症した場合に起こる炎症性病変のことで代表的な性感染症(STD)の一つである.ただし初感染でも発症するとは限らず,むしろ不顕性感染が70%以上存在するといわれている.
病型分類としては,急性型(初感染)と再発型(回帰発症)の2型に分けられることが多いが,不顕性感染後の回帰発症を誘発型,まったく症状がないのに頸管粘液などにHSVを排出するものを無症候型と呼ぶことがある.
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