今月の臨床 難治性合併症を診る—婦人科
難治性不妊症
13.性染色体異常
前田 徹
1
1北里大学看護学部
pp.1226-1227
発行日 1994年10月10日
Published Date 1994/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901914
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性の決定と分化
ヒトの体細胞核に含まれる染色体の総数は46本である.そのうち,22対(44本)の常染色体は男女とも共通で,性別の違いは性染色体構成の違いによる.女性は2本のX染色体をもつのに対し,男性はX染色体とY染色体をそれぞれ1本もつ.
形態学的にはX染色体は中型の次中部着糸型であるのに対しY染色体は小型で端部着糸型を呈する.Y染色体の短腕上に精巣決定因子(testisdetermining factor;TDF)が存在し,現在ではSRY(sex determining region Y)がその本態とされている1).
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