今月の臨床 婦人科医のためのオステオポローシス
診断
骨代謝
14.骨吸収のマーカー
森 芳久
1
,
羽毛田 慈之
1
1明海大学歯学部口腔解剖学第一
pp.1110-1112
発行日 1994年9月10日
Published Date 1994/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901879
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骨吸収において主たる役割を果たしているのは血液幹細胞から分化した破骨細胞である.破骨細胞は骨基質に接着し,骨に面した側に波状縁構造のruffled borderが発達する.ここにはプロトンポンプが存在し,破骨細胞はH+をruffled bor—derと骨との空間に放出しミネラルを溶解する(図1).また各種の水解酵素(カテプシンLなど)を分泌し骨有機質の分解を行っている,この過程で作られる骨基質の代謝産物を測定することによって,あるいは破骨細胞に特有の酵素の活性を測定することによって骨吸収を評価しようとする試みが進められている.本稿では現在用いられている骨吸収のマーカーについて紹介する.
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