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臨床化学
骨吸収マーカーと骨形成マーカー,1つずつ測定するとしたら,何がよいのでしょうか?
三浦 雅一
1,2
,
佐藤 友紀
1,2
1北陸大学薬学部薬学臨床系病態解析分野
2北陸大学健康長寿総合研究グループ
pp.366-367
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202639
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骨代謝マーカーとは
骨代謝マーカーは,骨粗鬆症に代表されるような代謝性骨疾患や悪性腫瘍の骨病変の診断の診療に際して,骨代謝を非侵襲的に評価するための動的指標として知られている1,2).
骨芽細胞に由来する酵素である骨型アルカリホスファターゼ(BAP)は骨形成マーカーとして,破骨細胞由来の酵素である酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ5b(TRACP-5b)は骨吸収マーカーとして用いられる.コラーゲンの生成過程におけるプロコラーゲンの分解産物であるⅠ型プロコラーゲン-N-プロペプチド(P1NP)は骨形成マーカーに属し,コラーゲン線維の分解産物〔デオキシピリジノリン(DPD),Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTX),Ⅰ型コラーゲン架橋C-テロペプチド(CTX)〕は骨吸収マーカーに属する.骨形成あるいは骨吸収のいずれにも属さない物質を骨マトリックス関連物質と呼び,これらに属する骨代謝マーカーとして低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)がある.
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