今月の臨床 産婦管理—on callに応える
陣痛室
10.無痛分娩の主役としてまたは補助的に投与された薬剤のENNSあるいはNACSによる評価の文献的考察
尾島 信夫
1
Nobuo Ojima
1
1聖母女子短期大学
pp.942-944
発行日 1993年8月10日
Published Date 1993/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901399
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1955年トコロンビア大学に当時の産科麻酔主任教授のアプガー女史を訪ねたとき「昨年発表した方式です」と気軽にご本人からもらったノートの内容が実よその後の産科の金科玉条となった世界的なApgar scoreであった。新生児の呼吸循環状態の目安としては確かに有益だけれども,最近はもっと微妙な新生児の神経機能については,検査の目があらすぎて,より敏感な他種の検査法が望まれてきた。Brazeltonが1973年に単行本として発表したNBAS(The Neonatal Bchavioral Asess—ment Scale)が有名となったが,これは熟練者がチェックしても1例に45分も要するので,新生児室に収容してからはよいアプガーなみに分娩室で用いることは不適とされる。ENNS(The EarlyNeonatal Neurobehavioral Scale)(Anesthesiology40:121, 1974)は早く簡単にできるようで北里大の天野講師が10年前に無痛分娩研究会で紹介した。
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