今月の臨床 外陰の診かた
疾患のポイントと私の治療法
11.皮膚瘙痒症
武田 秀雄
1
Hideo Takeda
1
1東京逓信病院産婦人科
pp.716-717
発行日 1993年6月10日
Published Date 1993/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901331
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概念
皮膚にかゆみを起こすような皮膚疾患(発疹)がまったく存在しないにもかかわらず,自覚的にかゆみを訴える状態を皮膚瘙痒症という。かゆみを生ずる物質(痒物質)の刺激で皮膚表面に存在する痒受容体から脊髄の伝達神経を介して大脳の痒中枢を興奮させ,かゆみを感ずると説明されるが,その原因はわかっていない。
皮膚瘙痒症には,全身にかゆみを訴える全身性または汎発性瘙痒症と特定の部位だけにかゆみを訴える局所性または限局性瘙痒症があり,後者には特定の部位を冠して陰部瘙痒症,肛門瘙痒症ということもある。
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