今月の臨床 産科外来検診マニュアル
妊娠中期
18.血液型不適合
浮田 昌彦
1
Masahiko Ukita
1
1倉敷中央病院産婦人科
pp.510-512
発行日 1993年5月10日
Published Date 1993/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901273
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日本人のRho(D)陰性の頻度は0.5%にすぎず,抗D免疫グロブリン(RhIg)投与の普及によりD不適合による新生児溶血性疾患(hemolyticdisease of the newborn;HDN)は著明に減少したが,RhIg発売後20年近くを経た現在においても,治療を必要とするHDNはD不適合によるものが最も多く,ときには胎児期から治療を要する重症例がある。Rho(D)陽性妊婦における血液型不適合によるHDNは相対的に増加しているが,重症例は少ない。ABO式血液型不適合によるHDNは重症例はまれであり,妊娠中の検査は必要としない。
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