今月の臨床 子宮外妊娠—up to date
診断のNew aspect
8.BBTと子宮外妊娠診断
熊坂 高弘
1
Takahiro Kumasaka
1
1獨協医科大学産婦人科
pp.366-369
発行日 1993年4月10日
Published Date 1993/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901232
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子宮外妊娠はここ十数年間に約3倍増加している。その誤診,あるいは診断の遅れは母体の死亡にもつながるので産婦人科領域では当然として重要な疾患の一つである。この疾患の予後を決定するものは第一に卵管破裂を起こす前に診断することである。最近モノクローナルを用いた高感度のhCG測定キット,超音波診断,腹腔鏡などが容易に利用されるようになったので子宮外妊娠の早期診断が可能になり死亡率は十年前の1/3に減少している。とくに卵管破裂前に診断できれば,non surgical optionも可能になるわけで患者のメリットも大きい。本稿では,BBTが子宮外妊娠の早期診断にいかに役だつかどうかという意味に理解して述べることにする。
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