今月の臨床 良性卵巣腫瘍—治療方針
診断
卵巣嚢腫の鑑別
7.MRI
山田 隆司
1
,
後藤 真樹
1
Takashi Yamada
1
,
Masaki Goto
1
1大阪医科大学産婦人科
pp.258-260
発行日 1993年3月10日
Published Date 1993/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901201
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MRI(magnetic resonance imaging)は,核磁気共鳴(nuclear magnetic resonance:NMR)という現象を利用して,これを画像化した新しい画像診断法である。当初は,中枢神経,脊髄領域への使用が中心であったが,現在ではその適応は全身へと拡大しており,婦人科領域においても多くの臨床的評価がなされている。
MRIの信号程度,すなわち画像の白黒は,生体組織固有のNMR指数であるプロトン密度,T1(縦緩和時間),T2(横緩和時間)の3つのパラメーターによって主として決定される。一般には,TR(time of repetition:くり返し時間),TE(time of echo:エコー時間)が短くT1の影響が強いT1強調画像と,TR,TEが長くT2の影響が強いT2強調画像の両者が撮像されている。当院における撮像条件は表1のごとくである。
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