今月の臨床 子宮筋腫―多様化した子宮温存療法
治療を見据えた子宮筋腫の画像評価
2.MRI―特に動画MRIによる評価について
吉野 修
1
,
齋藤 滋
1
1富山大学医学部産婦人科教室
pp.202-208
発行日 2014年3月10日
Published Date 2014/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103610
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●適切な検査を行ったとしても,子宮筋腫として手術された症例のうち,0.3%が子宮肉腫と病理診断される.術前の十分なMRIによる評価を行いつつ,MRI検査には診断限界があることを認識する必要がある.
●筋層内子宮筋腫のうち,約2割の症例は子宮筋腫が原因で不妊症になっている可能性がメタアナリシスから示唆されるが,どのような筋腫が不妊症となるのかは明確でない.
●われわれは着床期に行うcine MRI検査で,子宮筋腫により誘導される子宮内膜の異常蠕動様運動は妊娠率を低下させ,これらの症例に子宮筋腫摘出術を行うと妊娠率が向上する可能性を示した.
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