特集 エコー 診療マニュアル
産科
22.妊娠初期の胎児発育—5週
竹村 秀雄
1
Hideo Takemura
1
1小阪産病院
pp.1408-1409
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904987
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妊娠5週の経腟エコー像(図1)
経腟エコーによる子宮の縦断面画像である。使用機器は持田社製Sonovista-SLCでメカニカルセクター方式の経腟プローブを用い,使用周波数は7.5MHzである(以下1412ページ図1まで同機種による)。ブラウン管上の表示のまま呈示しているので,実際の子宮位置より90°反時計方向に回転していることに注意して頂きたい。
子宮体部に11.1×10.3×8.6mm,平均10mmの胎嚢があり,その内面の子宮底側に接して直径2.8mmの卵黄嚢が見えるが,胎芽も心拍動も見えない。胎嚢の周囲を強いエコーを示す部分(white ring)が取り囲んでおり,これは絨毛と脱落膜に相当する。この症例は,最終月経起算5週3日で,基礎体温でも同様と思われた。その後妊娠6週,8週には経腟エコーにより,妊娠10週には経腹エコーにより頭殿長計測を行い週数相当であった。
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