今月の臨床 早産対策—いま臨床医ができること
病棟での対策—私はこうしている
5.妊娠22〜28週の分娩・2
是澤 光彦
1,2
1神奈川県立こども医療センター周産期医療部
2三楽病院産婦人科
pp.744-745
発行日 1998年5月10日
Published Date 1998/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903290
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新生児異常の原因として表1のような要因が考えられるが,その第1に挙げられるのが早産未熟児である.この20数年の間に未熟児医療が進み,重症の病的新生児あるいは極小未熟児・超未熟児の救命ができるようになったとはいえ,超未熟児においては蘇生時の血圧変動・出生後心機能アダプテーションなどにより肺出血や脳室内出血が高頻度に起こり,さらにPVL(白質脳軟化症)の問題,古くて新しい未熟児網膜症の問題があるので,生命予後のみならず生育しても障害を残すことが多い.このような未熟児に起こる諸病変を予防する唯一の方法は早産を予防することにある.この意味において産科への期待は大きい.
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