今月の臨床 流産
流産の病因
7.排卵誘発法と染色体異常
奥山 和彦
1
,
藤本 征一郎
1
Kazuhiko Okuyama
1
,
Seiichiro Fujimoto
1
1北海道大学医学部産婦人科
pp.26-28
発行日 1993年1月10日
Published Date 1993/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901140
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Greenblattらによってclomiphene citrate(CC)のヒトにおける排卵誘発効果が指摘されて以来,すでに30年以上が経過している。その後,hMG,hCG, GnRHaなどが臨床応用され,排卵誘発法の発達は不妊症外来に通院する患者に多大なる福音をもたらした。ことに,最近のIVF-ET, GIFTをはじめとする体外受精の普及の背景には,排卵誘発法の確立が不可欠の要素であった。
一方,Bouéら1)により,CCによる排卵誘発後の流産で染色体異常が高頻度に観察されると報告されて以来,排卵誘発に伴う染色体異常の発生には多くの関心が寄せられてきた。
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