今月の臨床 高年婦人科—更年期から老年期へ
高年外来の進め方
30.大病院の高年外来
中村 元一
1
,
野崎 雅裕
1
,
中野 仁雄
1
Genichi Nakamura
1
,
Masahiro Nozaki
1
,
Hitoo Nakano
1
1九州大学医学部婦人科学産科学
pp.984-985
発行日 1992年8月10日
Published Date 1992/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900980
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更年期外来の設立とその背景
従来,我々産婦人科医にとって更年期外来といえば,卵巣機能低下による短期的な症状発現であるいわゆる更年期障害を中心にした疾患を対象としてきた。
ところが,女性の平均寿命は80歳を越え,平均閉経年齢の51歳は人生の折り返し点を越えたばかりの年齢となった。このような,かつてない高齢化社会を迎えた今日,従来の更年期障害ばかりでなく,閉経前後より始まる急速な骨量の減少や脂質代謝異常を,予防医学的立場から捉えた,中高年女性の長期健康管理体制の確立が急務となってきた。
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