原著
進行期卵巣癌に対する維持化学療法としてのエトポサイド経口投与法の試み
生川 伸二
1,2
,
南野 英隆
1
,
小松 孝之
1
,
林 道治
1
,
上田 浩
1
,
加藤 敬也
1
,
田内 圀彦
1
Shinji Narukawa
1,2
1天理よろづ相談所病院産婦人科
2現在:京都大学医学部産婦人科
pp.625-627
発行日 1992年5月10日
Published Date 1992/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900871
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1988年から1990年の3年間に当科で治療した進行期の原発性卵巣癌患者10例のうち,初回手術により腹膜播種を残して腫瘍の大半を切除し寛解化学療法を施行後の2例と,初回手術により母指頭大から小児頭大の残存腫瘍が残った8例のうちの寛解化学療法によりCRとなった5例の計7例を対象に,維持化学療法としてエトポサイド内服を5〜26(平均15.4)クール施行した。投与法はA法として25mg/body×10日,B法として25mg/body/21日,C法として100mg/body×5日とし,4週間毎に繰り返した。7例中1例に12ヵ月目再発をみたが,6例は奏効中で現在までのところ全奏効期間で20.4ヵ月間を得ている。また副作用は脱毛と悪心・嘔吐のみで骨髓抑制などは認めなかった。
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